ひなぎく幼稚園のお誕生日(創立記念日)をお祝いして、年長組を中心に《お店屋さんごっこ》週間が始まりました。幼稚園が一番うれしいことはなんだろう?と考えて、子どもたちが楽しく遊んでいる事!と話し合った子どもたち。自分たちが楽しんでいる〈ごっこあそび〉や〈なりきりあそび〉をお家の人たちや、他の学年をお呼びして、ひなぎく祭として楽しみました。

バスケットにトングが並べられたテーブル。水の生き物たちの事を調べた子どもたちから出た、海洋ゴミで苦しんでいる生き物たちのことを伝えたいという〈ちりごみ水族館〉の受付です。ここでバスケットとトングを受け取ったお客さんたちは、海に流されたプラゴミや、釣り針などを拾って、お礼に銀の指輪をもらうコーナーです。

深海に生きる魚たちに夢中になった子どもたちみもいます。チョウチンアンコウやメンダコのさかな帽子を作り、それをかぶった係員さんたちがお客さんに深海の生き物の説明をしています。

エリック・カールさんの絵本『スイミー』が大好きな子どもたち。ひなぎく祭のテーマが《海》となったからにはスイミーが登場するのは当然ですね。スイミーのお話遊びをお見せするコーナーもありました。

遠足で行った水族館で、飼育員さんが魚たちにエサをあげている様子に感銘をうけた子どもたちからの希望で、お魚のエサやりコーナーもできました。(エサをあげた魚は、お土産にもらえるんですよ!)

海のレストランも大盛況。お客さんとのやり取りも、はじめはぎこちなかったものの、次第に上手になって、立派な店員さんになっていました。「働くって大変なんだね!」というぽつりと聞こえたその一言に、くすりと笑ってしまいました。

《ダンゴウオ》という実在する魚に魅了された人たちがいます。このダンゴウオは仲間で集まって岩礁などに吸い付く性質があるのですが、まさに、その様子を再現したのがこの《ダンゴウオ》キャンディー屋さん。みんな、どの子がいいかなあと、じっくり一匹一匹の顔を見比べながら連れて帰る子を吟味します。

レストランには回転寿司も!でもこれにはエピソードがあります。みんなが大好きになったスイミーなどのお魚たち。でも、それを切り身にして食べてしまうの?という疑問。「命をいただくことというのはそういう事。だからこそ、ちゃんと食べて、その魚たちが住む海を守ろう」そんな話し合いもできました。

楽しかったひなぎく祭。その楽しさを自分たちもやってみることで、もっと楽しんじゃおう!という年少組さんたち。エサやりコーナーでもらったパクパクさかなと、スイミーの劇を自分たちが繰り返し遊びます。こうやって、ひなぎく幼稚園の《遊びの文化》が継承されていくのですね。